公明と国民、企業・団体献金案の概要公表 「3案」出そろう

2025/03/24 18:41 

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 公明党の西田実仁幹事長と国民民主党の古川元久代表代行は24日、企業・団体献金を存続させた上で、受け手を政党本部と都道府県単位の組織に限定する規制強化案の概要をまとめた。同一の政党・政治団体への献金は年間2000万円を上限とすることでも一致しており、3月中の法案の共同提出も視野に入れ、与野党に協議を呼びかける。自民党は企業献金を存続させた上での透明性向上を主張し、立憲民主党と日本維新の会などは政治団体を除いて禁止する法案を提出。「3案」が出そろった。

 現在、企業の献金額の上限は企業規模によって年間750万~1億円(総枠制限)とされ、同一の政党や政治団体に上限額まで献金することに制限はない。公国案では総枠の制限を維持した上で、同一の相手への献金は2割に当たる150万~2000万円を上限とする。業界団体などがつくる政治団体の献金も総枠を年1億円とし、同一の相手への献金は年2000万円を上限とする。

 献金を受け取れるのを政党本部と都道府県単位の組織に限ることで、議員が支部長を務める政党支部を経由した複雑な資金繰りをしにくくする。年間5万円超の献金をした企業・団体の名称と金額を公開する。将来的には「政党法」を新設し、献金の受け取りは、法の規定に服する政党に限ることを目指す。

 協議後、古川氏は「自民案と野党案が平行線で3月末に何も決まらない状況は避けなければいけない。私たちの案をたたき台に、各党に議論を呼びかけたい」と述べた。与野党は3月中に企業・団体献金のあり方について「結論」を得ることで合意している。【野間口陽、遠藤修平】

毎日新聞

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