連合会長、公明に選択的夫婦別姓を要請 「女性のキャリア阻害」

2025/04/17 12:04 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 連合の芳野友子会長は17日、公明党本部で斉藤鉄夫代表と会談し、選択的夫婦別姓制度の実現を要請した。芳野氏は、制度を巡る議論が進展しない現状について「多くの働く女性たちにとってキャリアの阻害要因になっている。女性のアイデンティティー、人権という観点から、一日も早く導入していただきたい」と述べた。

 制度の焦点となっている子の姓を決める時期について、芳野氏は「子どもが自らの意思で姓を変更できることが担保できれば、決定時期はこだわらない」と述べ、子の出生時に決めるとしていた従来の方針から転換する意向を伝えた。

 斉藤氏は、公明党内で制度導入に向けて検討を進めており、子の姓について両親の婚姻時に決めるとした法制審議会の答申(1996年)に近い形でまとまりつつあると報告。「内閣提出法案として政府も提案し、議論することが望ましい。石破茂首相に対し、(法案の)提出を呼びかけている」と語った。

 連合会長が公明党本部を訪問するのは異例。斉藤氏は「私の知る限り、連合会長が党本部に来ていただくのは初めてではないか。ある意味では歴史的な日だ」と述べた。芳野氏は会談後、記者団に「私がここに来たというのはそれだけ強い思いがあるということだ」と語った。連合は17日午後、選択的夫婦別姓の早期実現に向けた方策を決定する見通しで、今後各党に協力を要請する。【田辺佑介、野間口陽】

毎日新聞

政治

政治一覧>