柏崎刈羽再稼働巡る県民投票条例案、賛成少数で否決 新潟県議会
東京電力柏崎刈羽原発の再稼働の是非を問う県民投票条例案は、18日の新潟県議会4月臨時会の本会議で、賛成少数で否決された。次の焦点は、花角英世知事による「県民の意思の見極め」と、その後の再稼働是非に関する「判断」の時期に移る。県政界では夏の参院選後の県議会9月定例会が「山場か」とささやかれ始めている。
本会議に先立つ特別委員会では、各会派が条例案への賛否意見を表明した。
最大会派の自民党は、賛否の二者択一では県民の多様な意見が把握できない▽高度な専門知識を有する複雑な再稼働問題は県民投票の対象として不適――などとして「反対」を表明した。
第2会派「未来にいがた」は、知事が再稼働判断で「信を問う」とする手法が明らかでない、第3会派「リベラル新潟」は、再稼働の是非は主権者である県民が意思表示すべきなどとして、両会派とも「賛成」した。
第4会派「真政にいがた」は、賛否の二択では民主主義は深まらず対立と分断につながる、公明党は立地地域と他の自治体など市町村間の分断を招くなどとしていずれも「反対」。無所属は「感情論に流される」「偽情報にだまされる」は選挙一般に問題で県民投票を否定する理由ではないとして「賛成」を主張した。
特別委の採決は、未来、リベラル、無所属の賛成少数で否決となった。
その後の本会議では、未来とリベラルが共同で提出した条例案の修正案と原案の採決手続きに入った。
まず各会派の賛否討論が行われ、特別委で原案に反対した自民、公明、真政は、修正案が賛否二択のままになっていることから「本質は何も変わっていない」などとして引き続き「反対」を表明。この後、修正案と原案がそれぞれ採決され、いずれも賛成少数で否決された。【木下訓明、神崎修一、戸田紗友莉】
◇柏崎市長「妥当だが、むなしい」
県民投票条例案の否決を受け、同原発が立地する柏崎市の桜井雅浩市長は18日、「妥当な決定だが、むなしい」とするコメントを発表した。
コメントで桜井市長は「環境、経済、社会情勢が早いスピードで動く中で、何年同じような問答を繰り返してきたのだろう。法治国家でありながら法の規定外の所で足踏みし、何も決まらない」とした。
桜井市長はこれまで、県民投票について、その制度自体は認めつつ「原発は国策であることから一地域の県民だけで決めるのにはなじまない。やるのだったら国民投票だ」と、否定的な考えを表明していた。【内藤陽】
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