江藤農相「辞意を固めたのは昨日」 辞表提出後の発言詳細

2025/05/21 10:21 

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 「コメは買ったことがない」などと発言した江藤拓農相は21日、石破茂首相に辞表を提出した。辞表提出後、首相官邸で記者団の取材に応じ、「国民に心からおわび申し上げる」などと語った。主なやりとりは次の通り。【大野航太郎】

 ――首相とどのような話をされたか。

 ◆ただいま石破首相に辞表を提出してまいりました。

 ――辞表は受理されたか。

 ◆私としては今、国民の皆様方がコメの高騰に大変ご苦労されている。そういった中で、所管の大臣として極めて不適切な発言をしてしまった。このことは、改めて国民の皆様方に心からおわびを申し上げたいと思います。

 今後、コメの価格は正念場を迎えます。私が引き続きトップを務めることが適切であるかといえば、私ではいけないのではないかという判断を自分自身でいたしました。

 ――当初は続投する意向だったが、辞意を固めた理由、タイミングは。

 ◆早い段階から考えていました。しかし、前回こちらにうかがった時に首相から引き続きがんばりなさいと、厳しく叱責されながらも激励されたので、それから頑張ろうという気持ちになりましたが、まあ昨日の委員会でもですね、さまざまなご指摘をいただきました。

 そんな中で自分の身は自分で律するべきだということをかつて言ったことがありますねというような指摘もありました。確かにその通りだというふうに思います。

 そして、これから何としても米価を下げなければなりません。それには国民の皆様方の信頼が欠かせません。その信頼を私が損なってしまったということであれば私が一線から身を引くことが、国民にとってもいいことだと判断いたしました。

 ――辞意を固めたのは昨日のいつごろか。

 ◆昨日、参議院の委員会がありました。法律の採決が終わりました。あと1本残っているんですが、委員会室を出て、車に乗ったタイミングぐらいで、ああ、これが最後だなというふうに思いました。午後2時すぎごろですかね。その日はまっすぐ家に帰り、じっくり考えて、決心したのはやはり委員会終了後ですね。

 ――さまざまな農政の議論、課題が半ばとなっているタイミングでの辞任について。

 ◆私はこれから5年間で農業の構造改革をするんだ、初年度ロケットスタートするんだという思いでやってまいりました。しかし、今回の発言によって、農政全体の指揮をとる資格を失ったということがありますから、後任の大臣にしっかり私の考えをお伝えし、私の思いもくんでいただいて、政策を前に進めていただきたいと思っております。

毎日新聞

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