岩屋外相、米イラン攻撃に一定の理解示す 支持は明言せず

2025/06/23 16:04 

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 岩屋毅外相は23日、米国によるイランの核施設への攻撃に関する談話を発表した。「事態の早期沈静化が何より極めて重要。同時にイランの核兵器保有は阻止されなければならない」と米国の対応に一定の理解を示したが、支持を明言しなかった。イスラエルに対して表明した非難も盛り込まなかった。

 石破茂首相は22日夕、米国への支持について問われ、「これから政府内できちんと議論する」と回答を保留していた。主要7カ国(G7)のメンバーとして協調する英仏独などが今回の攻撃後、米国への理解を示していることも踏まえ、米国に配慮する立場を表明した。外務省幹部は「限定的な攻撃にとどまっている。東アジア情勢を考えれば、同盟を結ぶ米国との結束への配慮も必要だ」と指摘する。

 談話では「米国とイランの協議を通じ、イラン核問題の解決に向けた努力で対話の道が再開されることを強く望む。日本は必要なあらゆる外交的努力を行う」と外交交渉を重視。米国には「これまで対話を真剣に追求している」などと理解を示した。

 また、政府は22日夜、アラブ首長国連邦(UAE)、カタール、オマーン3カ国の危険レベルを1(十分注意)に引き上げ、中東全域を危険レベル1~4(退避勧告)に位置づけた。UAEやカタールなどに米軍基地がある。【田所柳子】

毎日新聞

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