<1分で解説>靖国神社のA級戦犯分祀問題って何? 林芳正氏が言及

2025/09/28 18:13 

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 自民党総裁選に立候補した林芳正官房長官がテレビ番組で、靖国神社に合祀(ごうし)されている第二次世界大戦のA級戦犯の分祀に言及しました。A級戦犯の合祀はなぜ問題とされるのでしょうか。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「靖国神社とA級戦犯」を解説します。

Q 林官房長官が靖国神社について発言したんだってね。何を言ったの?

A 林氏は「皇室の皆さん含めて、わだかまりなく手を合わせることができる環境をつくるのは政治の責任の一つだ」と語りました。

Q 靖国神社ってどういうところなの?

A 東京都千代田区にある靖国神社は戦前、軍国主義と結びつけられ、国民を戦争に駆り立てるために利用されました。日清・日露戦争や太平洋戦争で亡くなった約246万6000人が「英霊」としてまつられています。

Q A級戦犯もその中に含まれているの?

A 戦争を計画・指導したとされる東条英機元首相らA級戦犯14人も1978年に合祀されました。

Q 政治家の参拝が問題になったよね。

A 85年の中曽根康弘首相の公式参拝以降、たびたび外交問題になっています。国内でも「政教分離に反する」として裁判が起こされました。

Q 皇族は参拝していないの?

A 昭和天皇がA級戦犯の合祀に強い不快感を持っていたことを記した元宮内庁長官のメモが見つかっています。昭和天皇は75年11月を最後に参拝しておらず、A級戦犯合祀が不参拝のきっかけになったのではないか、と考えられています。

毎日新聞

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