北海道・寿都町長選、現新2人立候補 核のごみ調査移行の是非が争点

2025/10/23 09:45 

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 任期満了に伴う北海道寿都町長選が23日告示され、新人と現職の2人が立候補を届け出た。

 原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分地選定に向けた文献調査が終わった自治体では初めての首長選で、次の段階に当たる概要調査移行の是非が最大の争点となる。投開票は28日。

 立候補を届け出たのは調査継続に反対する新人の大串伸吾元町議(42)=無所属=と、文献調査に応募し7選を目指す現職の片岡春雄町長(76)=同。

 大串氏は、概要調査移行反対を打ち出す。年度内にも住民投票を実施し、反対多数の場合は、「これ以上進めない」方針をとる。「交付金に依存すべきではない」とし、問題から「卒業」し、町内のわだかまりを解消したい考え。賛成多数の場合も、処分地選定プロセスが見直されるまでは回答を「ストップ」するとしている。

 片岡氏は2020年10月の文献調査応募の表明以降、調査実施への理解を求めてきた。概要調査への移行については住民投票の結果に従うとする。住民投票で賛成多数の場合、鈴木直道知事が「現時点で反対」と繰り返していることから、国への回答を先送りするという。反対多数の場合は「ピリオドを打つ」としている。【片野裕之】

毎日新聞

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