米財務長官、ソフトウエア製品の中国向け輸出制限を検討

2025/10/23 11:27 

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 ベッセント米財務長官は22日、ノートパソコンやジェットエンジンなど、米国産ソフトウエア関連製品の中国への輸出制限を検討していると記者団に明らかにした。中国が公表したレアアース(希土類)の輸出規制強化への報復措置。ベッセント氏はこの輸出制限が実施された場合、主要7カ国(G7)が足並みをそろえた対応になるとの見方を示した。

 今月末に韓国で予定される中国の習近平国家主席との会談を前に、トランプ米政権は中国への圧力を強めている。

 ロイター通信は22日、トランプ政権が米国のソフトウエアを含む製品や、米国産ソフトウエアを使って製造された製品の出荷を大幅に制限し、「重要なソフトウエア」の中国向け輸出を禁じる検討をしていると報じた。最終的に実施に至らない可能性もあるという。

 ベッセント氏は記者団に対し、ソフトウエア輸出規制について「あらゆる選択肢が検討対象だ」と否定しなかった。中国によるレアアース規制強化は世界各国が対象になる点に触れ、「ソフトウエアの輸出規制が実施される場合、G7が協調して対応することになるだろう」と述べた。

 トランプ大統領は10日、自身のソーシャルメディアで、レアアース規制強化の報復措置として100%の対中追加関税を11月1日に課す考えを表明。同じ投稿の中で「重要なソフトウエア」の輸出規制も同日から実施すると記していた。【ワシントン浅川大樹】

毎日新聞

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