出国税一律3倍に引き上げへ 26年度税制改正 観光公害対策に活用

2025/12/10 15:45 

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 政府・与党は国内から海外に出国する際に徴収される国際観光旅客税(出国税)について、2026年度税制改正で、現在の1人1000円から一律3000円に引き上げる方針を固めた。交通機関の混雑やマナー違反などのオーバーツーリズム(観光公害)対策の財源などに活用する。

 自民党は飛行機のファーストクラスとビジネスクラスの旅客からは5000円を徴収する案を検討したが、航空会社の事務作業が煩雑になるため見送る。

 国際的には1000円は割安とされ、関連法改正を経て来夏にも増額する方針。出国税は、航空・船舶会社がチケット代に上乗せする形で間接徴収し、国に納めている。国籍による差別をしない原則があるため、旅行や仕事で海外に渡航する日本人も支払う。

 海外渡航する日本人の負担を軽減するため、政府は26年度にも旅券法を改正し、10年用のパスポートで1万5900円(オンライン申請時)を最大1万円程度値下げすることも検討している。【田所柳子】

毎日新聞

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