コロナ補助金不正受給の疑い 今村洋史元衆院議員の妻を逮捕

2025/12/10 15:03 

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 新型コロナウイルス対策関連の補助金を不正に受給したとして、名古屋地検特捜部は10日、「いまむら病院」(愛知県一宮市)の運営法人「有俊会」の理事、今村有希子容疑者(57)=福島県郡山市=を詐欺容疑で逮捕した。特捜部は認否を明らかにしていない。

 容疑者は今村洋史元衆院議員(63)の妻で、洋史氏が有俊会の理事長と、病院の院長を務めている。有希子容疑者は有俊会で、発注などの事務業務全般を統括する立場だったとみられる。

 逮捕容疑は2023年1~5月、愛知県の新型コロナウイルスの感染防止対策関連の補助金をだまし取ろうとし、実際には購入していない医療機器などの納品書を添付した実績報告書を提出し、計4回にわたって22年度の補助金計約5260万円をだましとったとしている。

 いまむら病院を巡っては、会計検査院が24年11月に約1億6000万円の過大受給を指摘。これを受け調査した県は25年3月、病院が新型コロナウイルス対策の補助金を虚偽申請し、少なくとも約4億5000万円を不正に受給していたと発表していた。関係者によると、特捜部は10月末に、病院や有希子容疑者の関係先を同容疑で家宅捜索していた。

 今村洋史氏は医師で、12年に日本維新の会から立候補して初当選し1期務めた。15年に自民党へ入党し、旧安倍派に所属したが、24年衆院選では派閥裏金事件を巡り公認を得られず、出馬を断念した。【丘絢太】

毎日新聞

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