福岡知事、給食費無償化は「国の全負担が大前提」 折半案に反応

2025/12/11 19:25 

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 2026年4月に開始を予定する公立小学校の給食費無償化を巡り、自民、日本維新の会、公明の3党が財源は国と都道府県とで折半するとした案について、服部誠太郎知事は11日、「国が費用の全額を負担することが大前提。恒久的な財源確保に3党で責任を持って対応すべきだ」と求めた。同日の全国知事会の「子ども・子育て政策推進本部会議」のオンラインで述べた。

 服部知事は「最も大事なことは子供の給食の質を確保すること」だとし、実態に即した基準額の設定や価格上昇に対応できる仕組みが必要だと強調。少子化対策として子育て支援を図る制度趣旨であれば私学も対象とすることや、保護者負担の可能性が残るなら「給食費の負担軽減」と表現すべきだと求めた。

 3党案については、県内の自治体からも懸念の声が上がる。福岡市の高島宗一郎市長は9日の定例記者会見で「国が決めた政策であれば、国が全額出すというのは当然だろう」と批判。「この時期は全国どの自治体も予算編成が大変で、地方負担を求めるとなればまた予算を考えることになり、大混乱になる」と述べた。【宗岡敬介、池田真由香】

毎日新聞

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