維新、OTC類似薬の保険適用除外を断念 追加負担求める方向で調整

2025/12/12 21:44 

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 市販薬と効能や成分が似ている「OTC類似薬」の保険適用の見直しで、日本維新の会は、これまで求めてきた公的医療保険適用からの原則除外を断念した。自民党や厚生労働省と方針が一致し、保険適用を維持した上で患者に追加負担を求める方向で調整を進める。

 維新は斎藤アレックス政調会長らが12日に首相官邸を訪れ、木原稔官房長官にこれらの方針を伝えた。維新関係者によると、適用除外で急激に患者負担が増えることを懸念し、断念すると決めた。ただ、将来的に除外すべきだ、という主張は変えないという。

 政府・与党は、追加負担の対象とする薬の種類や負担割合などについて協議し、年内に結論を出す。政府関係者によると、薬の種類は、症状、成分、用量などで線引きすることが検討されている。また、追加負担は、薬剤費の「4分の1」「3分の1」「2分の1」といった案がある。子供や慢性疾患の患者らへの配慮を講じる方向だ。

 OTC類似薬は、医師の処方箋を必要とする保険適用薬のうち、湿布薬や風邪薬など市販薬に似ている薬を指す。保険適用されるため、1~3割の患者負担で入手できる。現役世代の保険料引き下げを目的に、自民と維新の社会保障制度改革に向けた実務者協議で主要なテーマに位置づけられている。【鈴木理之、中村好見】

毎日新聞

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