自民、防衛装備品輸出の論点整理案 「被侵略国」への輸出可否も検討

2025/12/12 19:32 

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 防衛装備品の輸出を救難や輸送など非戦闘目的に限定する「5類型」の撤廃に向け、自民党がまとめた論点整理案が12日、判明した。「被侵略国」や「現に戦闘が行われている国」に殺傷能力のある武器の輸出を認めるかどうかを盛り込んだほか、輸出を認める際の厳格審査や輸出先国での適正管理も論点に挙げた。15日に行う日本維新の会との協議で示す。

 政府はこれまで、他国に特許料を払って国内生産する「ライセンス生産品」や国際共同開発・生産などを除き、防衛装備品の輸出を認める分野を非戦闘目的の5類型に限ってきた。国際法に違反する侵略や武力行使などを受ける国に対しては殺傷能力のある武器の輸出を禁じている。

 論点整理案では、5類型の見直しが必要となる近年の情勢変化▽殺傷能力など装備品の性質に応じた分類と輸出先▽輸出に関する審査や輸出先国の適正管理確保のための手続き▽平和国家としての基本理念との関係など、国民への丁寧で分かりやすい説明――の4項目を挙げた。

 小野寺五典安全保障調査会長は党本部で開いた非公式の幹部会合後、記者団に「維新との与党協議を経て、来年早々に本格化する議論の中で方向を決めていきたい」と語った。【遠藤修平、竹内望】

毎日新聞

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