衆院選なら予算の年度内成立は困難 「なぜ今?」野党、反発強める

2026/01/11 17:51 

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 高市早苗首相が23日召集の通常国会冒頭で衆院解散を検討していることを、政府・自民党関係者に伝えた。予算審議より衆院選を優先した場合、国民生活に直結する2026年度当初予算案の成立が遅れることは必至だ。4月以降に成立がずれ込めば、政権が優先課題に掲げる物価高対策が遅れることになり、野党は反発を強めている。

 首相は11日に放送されたNHK番組のインタビュー(8日収録)で、通常国会会期中の衆院解散について問われ「国民に高市内閣の物価高対策、経済政策の効果をちょっとでも早く実感していただきたい。今は目の前の課題に懸命に取り組んでいる」と改めて強調した。

 ただ、首相は衆院解散を検討する意向を周囲に伝えているという。13日に韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領、15日にはイタリアのメローニ首相が来日し、それぞれと首脳会談を予定している。3連休明け以降に外交日程を考慮しながら、今後の方針を表明するとみられる。

 23日に解散する場合、衆院選は①27日公示―2月8日投開票②2月3日公示―15日投開票、とする日程が政権内で検討されている。その場合、26年度予算案の審議入りが例年より遅い3月ごろとなり、年度内成立は厳しくなる。

 国民民主党の玉木雄一郎代表は11日のNHK番組で、「今言われているようなタイミングでいくと、予算案などの年度内成立が難しくなる。物価高騰対策として盛り込んださまざまな政策の成立も遅れてしまう」と指摘。「約束に反することになる」とけん制した。玉木氏は昨年12月、所得税がかかり始める「年収の壁」の引き上げと、26年度予算案と関連法案の年度内成立について、首相と合意している。

 公明党の斉藤鉄夫代表も同番組で「年度内成立が今の日本経済に対して最も大事な状況の中で、年度内成立がほぼ不可能になる状況まで作ってなぜ今解散なのか」と強調し、「政治空白を作ることが果たしてどうなのか」と疑問を呈した。

 立憲民主党の野田佳彦代表は記者団に「経済や物価高対策と言いながら、政治空白を作る動きがあった。何か心配なことがあって解散せざるを得なくなっているのではないのか」と述べた。

 一方、日本維新の会の吉村洋文代表(大阪府知事)はNHK番組で「維新と自民党の連立や、連立合意は国民の信をまだ得ていない。首相が解散の判断をすれば、正面から問うていく」と語った。9日に首相官邸で首相と会話をした際、「冒頭解散という具体的な時期の話はしなかったが、一段ステージが変わったな、というやりとりをした」とも明かした。【原諒馬、東久保逸夫、富美月】

毎日新聞

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