食料品の消費税率ゼロ案、高市首相が前向き 自民の対応が焦点
高市早苗政権内で、時限的に食料品の消費税率をゼロにする案が浮上している。複数の関係者によると、高市首相(自民党総裁)が前向きだという。23日召集の通常国会冒頭での衆院解散に伴う総選挙後に関連法案を成立させ、実施する場合は2026年度内に開始すべきだとの意見が出ている。衆院選公約に盛り込むかどうか、週明けに自民党内で議論するとみられる。
19日夕に首相が記者会見で解散の理由を説明する予定で、「責任ある積極財政」などの政策の是非を国民に問うとみられる。会見を受けて、自民内で公約作りの作業が本格化する。
ただ、高市政権誕生の立役者である麻生太郎副総裁は、財務相を長く務め財政規律を重んじる立場だ。選挙など党務全般をつかさどる鈴木俊一幹事長も財務相経験者で、麻生派に所属する。公約作りを担う小林鷹之政調会長は、麻生氏の後ろ盾を受ける。党執行部の対応が焦点となる。
消費税を巡っては、立憲民主党と公明党がつくる新党「中道改革連合」が目玉公約として消費減税を盛り込む考えを示し、衆院選の争点となる可能性が高い。
首相は就任前、物価高対策として食料品の消費税率ゼロを主張していた。だが、昨年の党総裁選などで「即効性がないと考えた」と否定的な見解を示した。一方、自民と日本維新の会による25年10月の連立政権合意では「飲食料品について2年間に限り消費税の対象としないことも視野に、法制化を検討する」と記している。
ただ、食料品の消費税率をゼロにすれば年5兆円規模の減収は避けられず、財政への影響は必至だ。高市政権発足後に円安と国債の長期金利上昇が続いており、首相が消費減税を掲げた場合、為替・債券市場への影響を懸念する声も政府内には出ている。政府・自民は市場への影響も慎重に見極めて方針を決めるとみられる。【遠藤修平、井口彩】
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