大学授業料「適正」は自民のみ 高等教育費巡り温度差 民間団体アンケ
大学など高等教育費の負担軽減を求める民間団体は、衆院選(2月8日投開票)を前に主要8政党を対象に実施したアンケート結果を公表した。高等教育費の負担軽減には各党が賛成したものの、大学の授業料については自民のみ「適正」と答えるなど、大学無償化や財源に対する考え方で姿勢の違いが明らかになった。
アンケートは奨学金問題などに取り組む大学教授や弁護士らでつくる「すべての人が学べる社会へ 高等教育費負担軽減プロジェクト」が実施。自民▽中道改革連合▽日本維新の会▽国民民主▽れいわ新選組▽共産▽参政▽社民――の8党を対象に高等教育費についての考え方などを尋ね、26日までに参政を除く7党から回答を得た。
国公私立大の授業料については自民が「適正」と回答。維新、国民民主、れいわ、共産、社民は「高いので引き下げるべき」を選び、中道は「その他」として理由を「給付型奨学金の拡充と大学授業料無償化の対象拡大を進める」と記した。引き下げを求めた政党のうち、維新、れいわ、社民も無償化を目指すとした。
授業料などの減免と給付型奨学金からなる修学支援制度については自民を除く6党が「不十分であり法改正すべき」と回答。2025年度から授業料と入学金の減免について、扶養する子どもが3人以上いる世帯を対象に所得制限を撤廃し対象を拡大したが、特にれいわ、共産、社民は現行制度の制限について改正が必要と強調した。一方で、自民は25年度の拡充に触れ「修学支援の充実を図った」と評価した。
貸与型奨学金の返済制度については自民を除く6党が「返済者全体の負担軽減を行うべき」と回答。自民は多様な支援制度が整備されているとして「現行の制度のままでよい」とした。
各党の特色が最も表れたのが、財源に関する質問への回答。自民は「社会・経済活動の拡大が結果的に税収増にもつながる」とし、中道は「政府全体の予算を総合的に勘案する」と記した。
維新は「徹底した歳出改革」、国民民主は「『教育国債』の創設」を提案。れいわは「国債発行と富裕層・大企業を対象とした累進課税の両立」、共産は「軍事費削減と大企業・富裕層への課税」、社民は「法人税引き上げや軍事費拡大の見直し」と回答した。
プロジェクトの担当者は「修学支援制度や奨学金、財源のあり方は各党で温度差があった。学費の問題は進学機会だけでなくその後の人生設計にも影響を及ぼすため、負担軽減策について改善を求めていきたい」と話した。アンケートの詳細はプロジェクトのホームページで確認できる。【木原真希】
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