日本政府、米などの共同声明に参加検討 ホルムズ海峡の航行巡り
イランが事実上封鎖する原油輸送の要衝・ホルムズ海峡を巡り、米政府が関係各国で近く「航行の自由」の重要性を訴える共同声明を出したいとの意向を示し、日本政府が声明への参加を検討していることが、複数の政府関係者への取材で判明した。米国や英国のほか、湾岸諸国も名を連ねる方向だ。19日にワシントンで予定される日米首脳会談でも議題になる可能性がある。
原油高騰などエネルギーの安定供給への影響が深刻化するなか、関係各国が共同声明を出すことで事態の沈静化を図る狙いがある。
政府関係者によると、小泉進次郎防衛相が15日にヘグセス米国防長官と電話協議した際、共同声明への支持を対外的に表明するよう要請を受けた。一方、トランプ大統領がSNSなどで日本を含む関係各国に期待を示している艦船派遣については、具体的な要請がなかったという。
政府は米国とイランが交戦中であることなどを理由に、自衛隊派遣には否定的だ。政権幹部は共同声明について「米国の軍事作戦の外にある。米側の(日本に対する)配慮だ」との認識を示した。
高市早苗首相は17日の参院予算委員会で「法的に可能な範囲で何ができるか、政府内で精力的に検討している」と改めて強調。艦船派遣については「日本がテロの標的になるといったリスクもある」と慎重姿勢を示しつつ、「したたかな外交と国益第一の外交を展開する」と述べた。
小泉氏も記者会見で「米側から具体的な派遣要請があるわけではない。自衛隊の派遣について何ら決まっていることはない」と説明した。
政府は同日、国家安全保障会議(NSC)会合を首相官邸で開催。首相や木原稔官房長官らがエネルギーの安定供給の観点から中東情勢を議論した。
17日の自民党会合でも自衛隊派遣への慎重論が相次いだ。小林鷹之政調会長は記者団に対し、海上での人命・財産保護を目的とした自衛隊法の「海上警備行動」について「法理上は考えられるが、紛争が継続している中では慎重に考えていく必要がある」と指摘。小野寺五典元防衛相は「現時点では、自衛隊の艦船が日本の船を護衛するようなミッション(任務)は難しい」と述べた。
政府関係者によると、ホルムズ海峡の安全航行を守るため、米国や英国など関係国による「有志連合」に向けた動きもある。政府高官は「どこまで何をやるかもまだ決まっていない。参加するかしないかを含め、いろいろな選択肢がある」と述べるにとどめた。【竹内望、野間口陽】
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