「東京へ集中投資を」 都、首都直下地震の被害想定分析に見解
東京都は29日、国の有識者会議が昨年12月に公表した首都直下地震の被害想定の分析結果をまとめ、「東京への集中投資は減災効果が極めて高く、国においても積極的な投資を行うべき」とする見解を公表した。
国の有識者会議による被害想定によると、マグニチュード(M)7級の地震が起きると最悪の場合、死者は1万8000人、経済被害は約83兆円と推計。都の住宅耐震化や防火対策が進み、2013年の前回想定より死者は5000人減、経済被害は約12兆円減少するとした。その一方、被災直後の停電率は52%とするなど電力被害は10年前から大きな変化はなかった。
これを受け都は国に、火力発電所の被害軽減に向け、事業者と連携して復旧期間の短縮を図ることや、広域的な電力融通、柏崎・刈羽原発の運転再開などの状況変化も踏まえ必要な対策を取るべきだと提案するとした。
また、都の進める耐震化・不燃化対策などを踏まえ、耐震化率は21年の81・2%が22年には92・0%となり、木造住宅密集地域の面積も10年の約1・6万ヘクタールが21年には約0・86ヘクタールとなるなど大きく改善しているとした。そのため、今年度中にライフライン、避難者数、帰宅困難者の3項目で新たな被害想定を策定し、さらに29年には全体の新たな被害想定を公表する見通し。
定例記者会見で小池百合子知事は「都市機能が集積する首都・東京の更なる強靱(きょうじん)化のためには、都はもとより国においても積極的な対策、投資を行うべきだと考える」と述べた。【柳澤一男】
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