福岡県、議員らの不当要求から職員守る条例案 氏名公表の場合も
福岡県職員による県議への過度なそんたくが問題となる中、服部誠太郎知事は2日、議員らの不当な要求から職員を守るための条例案の概要を発表した。優位な地位を利用して職員に口利きや威圧的言動をすることを禁じ、重大なケースでは県議らの氏名や行為内容を公表するとしている。9日開会の県議会9月定例会に提案し、制定されれば都道府県では全国初という。
◇県が職員243人にアンケート
条例案は、優位な立場を利用する要求者として県議の他、知事や教育長ら特別職、民間事業者らを想定。職員は知事部局に設ける窓口の他、外部の弁護士にも相談できるようにし、不当な要求に当たるかどうかは弁護士らの協力を得て判断する。調査委員会を設置することもあり得るとした。
県は条例案をまとめるにあたり、8月17~21日に所属長以上の職員243人に匿名のアンケートを実施し、233人から回答を得た。その結果、119人(51%)が「地位や影響力を利用して不当要求などを受けたり、見聞きしたりしたことがある」と答えた。
要求相手や行為内容については複数回答可で尋ねた。要求者は「国・県・市町村議員」(103件)が最多で、「事業者・各種団体等」(38件)、「上司などの職員」(32件)が続いた。行為内容では多い順に、口利き・不当な働きかけ(75件)▽威圧的・侮辱的言動(45件)▽過度な対応要求(31件)――などだった。具体的には、業務委託や工事発注契約を巡り、特定の事業者を選定するよう求められたり、要求に応じないと議会運営や業務遂行に支障が生じると暗に示唆する発言があったりしたとの回答があった。深夜の連絡や急な呼び出しを受けたと訴えた職員もいた。
服部知事は「職員を組織として守ることで、県民の利益を守る」と述べた。
福岡県では幹部職員による議長らの政治資金パーティー券の組織的購入や、議会の各会派が県に事前通知した質問内容が県職員を通じて自民党県議団に「横流し」されていた問題が発覚していた。【宗岡敬介、木下翔太郎】
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