「全国で安全保障議論を」 初当選の古謝氏「政府と交渉」力込め

2026/09/14 10:11 

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 沖縄県民が選んだのは「新しい風」だった。13日投開票された知事選は、高市早苗政権の支援を受けた新人で元那覇市副市長の古謝玄太(こじゃげんた)氏(42)が、現職の玉城デニー氏(66)を破り、初当選を果たした。沖縄最大の政治決戦を終えた2人の言葉には、喜びと悔しさ、そして「正直な気分」がにじんだ。

 ◇古謝氏「どんな意見も否定せず」

 勝敗は投票箱が閉じた瞬間に決した。午後8時、古謝氏の支援者が集まった那覇市の会場に「当選確実」の一報が入ると、大きな拍手と歓声がわいた。支援者が万歳を繰り返す間、古謝氏は硬い表情を崩さずに深く頭を下げた。笑みがこぼれたのは、その後だった。

 マイクを向けられた古謝氏は表情を引き締めて決意を述べた。「146万人の県民代表となるわけだから、どんな意見も否定せず、しっかりと話を聞いて説明する。それで納得いただけるかはまた違う課題としてあるけれど、できるだけ話を聞きながら、政策決断についてはしっかりと進めていく。そういった県政を目指したい」

 ◇政府に「普天間返還期日の明確化を」

 選挙戦では、政府が進める米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画も争点の一つとなった。移設容認の立場の古謝氏は「原点は普天間飛行場の危険性除去、できるだけ早期の跡地利用だ。明確な返還期日は示されていないので、政府に期日の明確化を求めていく」と強調。政府が普天間飛行場の返還は「辺野古移設が唯一の解決策」と繰り返してきたことを念頭に「元々、辺野古が唯一だったとは思っていない」とも語り、「沖縄の中だけではなく、全国で安全保障を議論してほしい」と訴えた。

 全国の米軍専用施設面積の7割が集中する沖縄県では、長く基地問題への対応を巡って世論が分断されてきた。「寛容性と決断力」を信条とする古謝氏は「容認、反対で分断されることがないような社会を政府と交渉しながらつくっていきたい」と力を込めた。

 ◇玉城氏、悔しさにじませ「間違っていない」

 一方、玉城氏の支援者が集まった那覇市の会場は沈鬱な空気に包まれた。

 辺野古移設反対を掲げ、2期8年の県政運営を担った玉城氏は報道陣に対し、「矛盾のある計画を進めている国に対し、それでは納得しないという県民を代表し、私が主張したことは間違っていない」と悔しさをにじませた。米政府は普天間飛行場の返還条件として、緊急時に使える民間空港の「事前選定」が必要だとの見解を示す。こうした事情を踏まえ、「辺野古を造って那覇空港を差し出すのか」と疑義も呈した。

 今後の政治活動について問われると「4年後、どうぞ待ってくださいと言いたい気持ちはあるが、まずは大事な家族とゆっくりと話をしていきたい」と述べた。

 ただ、支援者には笑顔を向けた。「正直、今とてもすがすがしい気分だ」。敗戦の弁を述べた後は、手拍子を促し、沖縄の手踊り「カチャーシー」を披露。花束を受け取り、「お疲れさま」と声をかけられると、目を潤ませた。【池田直、諸隈美紗稀】

毎日新聞

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