<移民と社会>特定技能1号「介護」枠を2万人拡大 受け入れ停止回避で苦肉の策

2026/10/19 17:31 

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 政府は19日の有識者会議で、介護分野で働く「特定技能1号」の外国人労働者について、現行の計画期間中に受け入れ上限(12万6900人)を超える可能性があるとして、枠を2万人分拡大する方針を示した。特定技能人材の需要が「当初の想定よりも著しく高い」と説明。介護現場からは見通しの甘さを指摘する声も出ている。

 ◇「育成就労」から移し替え

 技能実習制度にかわり2027年4月に開始する「育成就労」の介護の枠(3万3800人)から2万人分を特定技能1号に移し替え、介護全体の受け入れ上限(16万700人)は維持する。

 特定技能1号の介護の在留者数は今年7月末時点で約8万人(速報値)。政府は「27年度後半に受け入れ見込み数(上限)を超える可能性がある」とした。現行の計画期間は29年3月末まで。外食業のように新規人材の受け入れが停止された場合、介護現場が立ちゆかなくなるとして枠の拡大に踏み切る。

 「介護」の中でやりくりするため、育成就労は制度開始前から上限を引き下げるという苦肉の策となった。

 ◇「上限123万人」は維持の方針

 全国介護事業者連盟の斉藤正行理事長は「(数を)付け替えるのは、見立てがずれていたということだ。現場に即したより精緻な計画を立てる必要があるのではないか」と問題提起する。技能や日本語レベルが未熟な外国人材をまず育成就労で受け入れ、育てた人材を特定技能につなげるとする制度の理念との整合性も問われそうだ。

 政府は今回、建設分野で働く特定技能・育成就労の外国人が除雪作業にも従事できるよう、業務追加の見直し案も提示。少子高齢化に伴って各産業で人材確保が難しくなり、外国人に頼る構図は拡大している。 

 外国人政策の厳格化を旗印とする高市早苗政権は、今年1月に閣議決定した特定技能・育成就労の上限「123万人」はあくまで維持する方針だ。数字の付け替えでどこまで乗り切れるか。「その場しのぎの対応を繰り返すと制度の信用を失う」(識者)との懸念も出ている。【横田愛、宇多川はるか】

毎日新聞

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