原発事故被災の神社、再建後初めての歳旦祭 14年ぶりのお札 福島
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で被災し、昨年1月末に再建した福島県浪江町請戸(うけど)地区の苕野(くさの)神社で2日、震災後初めて新年の歳旦祭があった。津波で当時の宮司が犠牲となり、現在は町内の別の神社の禰宜(ねぎ)が宮司を兼務するため元日翌日となったが、県内外に散った住民が集い、ふるさとの神社のお札を14年ぶりに手に取った。
「東日本大震災よりはや14年……」。10人ほどが参加した歳旦祭で田村貴正宮司(50)は祝詞を上げ、「震災前は当たり前だったことを少しでもできるよう努力し、子どもたちの先の代までつなげたい」とあいさつした。
請戸地区は津波で多くの住民が犠牲となり、東京電力福島第1原発事故による避難指示で行方不明者の捜索も遅れた。2017年春に避難指示が解除されたが、地区の大部分が災害危険区域に指定されて住めない。神社近くには漁港や震災遺構になった請戸小学校がある一方、一帯は荒涼とした光景が広がる。
神社は24年1月末に新たな社殿が完成し、2月に田植え踊りや神楽を奉納。田村宮司は普段は町中心部に近い初発神社に務めており、震災後は苕野神社の宮司代理を兼務していたが、再建を機に宮司に就いた。今回は再建後初めて新年を迎え、氏子らと相談し、請戸漁港で出初め式のある2日に歳旦祭を復活させると決めた。
避難先の南相馬市で暮らす元漁師、浮渡(うきと)宣夫さん(55)は名入りの新年のお札を受け取るのは震災後初めてだといい、「変わったところもあるが、やっぱり懐かしい。気分は違うよ」と笑顔を見せた。
仙台市で暮らす氏子総代長・行政区長の安倍一夫さん(70)によると、区の総会の出席率は近年1割ほど。バラバラに暮らす住民らで地域コミュニティーを維持するのは容易ではないが、「県外に暮らす請戸の人たちにも行事をやっていることを知ってもらい、また請戸に集まるきっかけに少しでもなれば。来年以降も皆で続けていきたい」と話した。【尾崎修二】
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