「治療諦めろというのか」子育て中のがん患者 高額療養費見直し案に
政府は、昨年末にまとめた「高額療養費制度」の見直し案を修正する検討に入った。制度は医療費が高額になっても患者負担に月ごとの限度額を設定する仕組み。見直し案はこの限度額を引き上げる方針で、長期治療が必要ながん患者らから「受診抑制につながる」との批判が上がっていた。治療が長期にわたる患者の負担を緩和する「多数回該当」を修正する案が浮上している。
ステージ4のがんと診断された水戸部裕子さん(50)は6日、東京都内で開いた記者会見で、政府がまとめた高額療養費の限度額の引き上げ案について「治療を諦めろと言われているようだ」と訴えた。がんのように長期の治療を続ける患者にとって、今回の見直しが与える影響は大きく「患者の実態を知ってほしい」と政府に呼びかける。
水戸部さんは2018年春、リンパ節と肺にがんが見つかり、ステージ4と診断された。既に手術や放射線治療は難しく、医師から抗がん剤の長期投薬を勧められた。
分子標的薬を1日1錠服用していたときは、薬が高額で2万3000円ほど。自己負担(3割)は7000円ちょっと。薬代だけで1カ月で20万円を超えた。副作用を抑える薬や検査費などを含めると総医療費はさらにかさむ。
週2回のパート勤務で収入は月数万円ほどで、夫の扶養に入る。夫の所得層だと高額療養費の限度額は8万100円。約7年間の闘病生活で限度額を超えたのは43回を数えたが「家計を圧迫しながら治療を続けていてもいいのだろうかと不安だったが、この制度のおかげで何とか生活できている」と感謝する。
ただ、政府の見直し案で夫の所得層の限度額は最終的に11万3400円に上がり、月々の自己負担は増える見通しだ。高校2年と中学2年の育ち盛りの子ども2人を育てており、塾代や教材費など教育にかかる出費は増える。
水戸部さんは「子どもの教育費や食費は削りたくない。どこを節約できるのか悩むばかり。政府にはがん患者やその家族の声を聞いてほしい」と訴える。【阿部絢美】
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