中国の習近平氏がタイ首相と会談 トランプ政権念頭、関係強化訴え

2025/02/06 18:17 

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 中国の習近平国家主席は6日、タイのペートンタン首相と北京の人民大会堂で会談した。習氏は会談で今年、中国とタイが国交樹立から50年となることに触れ、「双方は引き続き手を携えて前進し、中国とタイの運命共同体の建設を推進すべきだ」と呼びかけた。中国国営中央テレビが伝えた。ペートンタン氏の訪中は首相就任後初めて。

 中国メディアによると、会談で習氏は、中露主導の新興国グループ「BRICS」の「パートナー国」にタイが加わることを歓迎。追加関税の発動など対中圧力を強めるトランプ米政権を念頭に、「双方は戦略的相互信頼を深め、安定した両国関係によって、外部環境の不確実性に対処すべきだ」と訴えた。ペートンタン氏は「タイは中国との協力を強化し、グローバルな課題に対応していきたい」と応えたという。

 両国を巡っては今年1月、中国人俳優がタイに入国後に拉致され、ミャンマーの詐欺集団の拠点に監禁された事件が表面化。中国でタイへの旅行を控える動きが広がった。会談で習氏は「両国は法の執行と司法の協力を強化し、人民の生命と財産を守らなければならない」と述べ、協力して詐欺犯罪に対応する姿勢を示した。【北京・岡崎英遠】

毎日新聞

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