判決に表情変わらず 被告、法廷では「申し訳ない」とも 岸田氏襲撃
和歌山市で2年前、選挙演説に訪れた岸田文雄前首相らにパイプ爆弾を投げつけたとして、殺人未遂など五つの罪に問われた木村隆二被告(25)の裁判員裁判の判決で、和歌山地裁は19日、懲役10年(求刑・懲役15年)を言い渡した。福島恵子裁判長は「人が死ぬ結果を認識しながら爆発物を投げ込んだ」と述べ、殺意を否定して傷害罪にとどまるとした弁護側の主張を退けた。
懲役10年の主文が言い渡されると、木村隆二被告は背筋を伸ばして真っすぐ裁判長を見つめていた。
この日、被告は和歌山地裁の法廷に黒のジャケット姿で出廷した。裁判長が開廷を告げると一礼し、判決の読み上げに聴き入った。
捜査段階で黙秘していた被告は公判で一転、動機や経緯を詳しく語った。政治家を目指したが、年齢制限で2022年の参院選に立候補できなかった。選挙制度は憲法に反するとして国を相手に民事裁判を起こしたが、1審で敗訴した。
自身の考えに関心を集めたい――。騒ぎを起こそうと考えるようになった被告は「内乱罪」などとインターネット上で検索した。事件に及び、現場で取り押さえられた際は「制限選挙を終わらせろ」と口走った。
「大変なことをしてしまった。申し訳ない」。法廷で謝罪した被告は今後について「社会復帰したら真面目に働いて親孝行したい」と語った。
被告は判決言い渡しが終わると、表情を変えることなく法廷を後にした。弁護団は「判決の内容を精査し、控訴するかどうか被告と話して検討したい」と述べた。一方、和歌山地検の花輪一義次席検事は取材に「事実は起訴内容通りに認定されたので不満はない。量刑も許容できる範囲で、現時点で控訴は検討していない」と話した。【駒木智一】
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