核禁条約「日本が動くべきだ」 広島の高校生ら、2万筆超の署名提出
政府に核兵器禁止条約への署名・批准を求め、東京や広島などの高校生らが26日、東京・霞が関の外務省を訪れて2万2465筆の署名を提出した。高校生らは「唯一の戦争被爆国である日本が核廃絶のために動くべきだ」と訴えた。
提出したのは、平和や社会問題について学ぶ「高校生平和ゼミナール」メンバーで、東京や大阪、広島、沖縄など8都府県の中高生と東京の大学生の計約60人。2021年に署名活動を始め、22年にまず1万3642筆を提出した。その後も街頭や学校、オンラインで集め、26日は追加分の2回目の提出だった。
分厚い署名の束をいくつも外務省の職員に手渡した後、メンバーが意見を述べた。
東京の高校1年生、江波戸杏佳さん(17)は「声を上げてくれる高校生は少ないと思っていたが、違った。若者にはおかしいと思うことに声を上げる力がある」と話した。
広島の高校3年生、鈴木穂乃佳さん(18)は「日本でさえ被爆者の思いを理解できていないことに不安を感じる。核抑止や核武装で表面的には平和が保たれているように感じても、本当の平和とは言えない」と訴えた。
沖縄の中学1年生、上原諒さん(13)は「沖縄では有事を想定した訓練が始まり、危機感が高まっている。署名は戦争反対・核兵器廃絶への県民の思いの表れだ」と強調した。
署名提出に立ち会った日本原水爆被害者団体協議会の浜住治郎事務局次長(79)は「平和は若者の夢や希望をかなえるために必要だ。政府は核兵器も戦争もない世界に向け、世界の先頭に立って活動してほしい」と注文を付けた。
これに対し外務省の担当者は、3月の核禁条約の締約国会議に政府がオブザーバー参加しなかったことについて「核抑止と相いれない条約の会議に参加すれば日本の核抑止政策について誤ったメッセージを与え、平和と安全の確保に支障をきたす恐れがある」と説明した。
署名提出後、東京の高校2年生、横道琳人(あきと)さん(17)は取材に「米国の核の傘があるから平和が保てているという論理は破綻している。納得がいかない」と話した。他のメンバーも「質問に明確に答えてもらえず不完全燃焼だ」と不満を漏らした。【竹内麻子】
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