元タレントの中居正広氏がフジテレビのアナウンサーだった女性に性暴力を加えた問題を巡り、週刊文春にフジの別の女性社員に対するセクハラ疑惑を報じられたお笑いコンビ「とんねるず」の石橋貴明さん（６３）が１６日、所属事務所を通じて「同席された女性の方には、不快な思いをさせてしまったことを、大変申し訳なく思っております」と謝罪するコメントを出した。

　石橋さんは３日、食道がんの治療のため芸能活動を休止すると発表していた。報道については「１０年あまり前のことで記憶が曖昧な部分もありますが、記事にあった方々と会食した覚えはあります」と認めた。一方、セクハラについては「かなり深酒をしてたためか、覚えていないのが正直なところです。私自身の至らなさゆえ、かなり羽目を外してしまったかもしれません」と説明し、「かなうのであれば、回復後直接お会いして謝罪させていただきたく思います」との意向を示した。

　中居氏の性暴力を認定したフジの第三者委員会の調査報告書は「重要な類似事案」の一つとして、１０年以上前、フジの男性社員が「有力な番組出演者」と会食をしていると女性社員を呼び出し、女性と出演者を２人にしたと認定。２人が別の店に移動後、出演者が突然、ズボンと下着を脱いで下半身を露出し、危険を感じた女性社員は帰宅したという。１０日発売の週刊文春は、この出演者が石橋さんだと報じていた。

　石橋さんは現在も入院中で、コメントでは咽頭（いんとう）がんも併発していたと明かした。その上で、「フジテレビに関する第三者委員会の調査につきましては、病気の発覚と重なり、数々の検査と入院準備のため時間に追われ、心の余裕の無さから、対応することができず、申し訳ありませんでした」と弁明した。【河慧琳】