明智光秀の「幻の城」に船着き場? 琵琶湖水中で石製構造物など発見
戦国武将の明智光秀が琵琶湖畔に築城した坂本城跡(大津市下阪本)について、同市と京都橘大は21日、同城跡に隣接する水中の共同調査結果を発表した。これまでに存在が確認されている湖中石垣を挟む南北の水域で、石製構造物と考えられる石群や陶器破片などの遺物が初めて確認された。
調査は同大文学部歴史遺産学科が主体となって2022年度から進められていた。範囲は湖中石垣を挟む約5300平方メートル。南側の石製構造物は湖中石垣、北側は湖中石垣と本丸があったとされる場所と方向軸を合わせるように残っていた。石の材質は湖中石垣や本丸とも同じ花こう岩で、「本丸遺構群と密接な関係性がある」と判断された。また、信楽焼の大型すり鉢や16世紀の中国産陶磁器とみられる陶片なども多数見つかった。
調査を主導した南健太郎准教授(水中考古学)は、「石製構造物が陸地か水中にあったかは今回の調査では断定できない」としたうえで、「船舶の着岸場や波よけとしてつくられた可能性がある」と推察。「文献資料には船が坂本城の中に入ってきたといった記述があるが、城の琵琶湖側が具体的にどういう状況であったかはわかっていなかった。水運と密接に関わっていた城であった可能性があり、具体的に復元できる手がかりになるかもしれない」と今後の進展にも期待を込めた。
坂本城は織田信長の琵琶湖重視戦略のもと、明智光秀が1571年に築城。南准教授によると「日本城郭史の画期となる安土城の前に建てられた城で、当時の最新技術が凝縮された重要な城」だが、地上に痕跡がないことから長らく「幻の城」と呼ばれてきた。しかし、2023年度の調査で「三の丸」とみられる大規模な石垣と堀の跡が見つかり、礎石建物と瓦、石垣がセットで確認されたことから城跡の重要性が増していた。【岸桂子】
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