大阪・高槻の無料ジャズイベントが存続危機 「来年以降も」寄付募る
大型連休中に大勢のミュージシャンが大阪府高槻市内の街頭などで演奏を披露するライブイベント「高槻ジャズストリート」の存続が危ぶまれている。多くの人に音楽に触れてほしいと入場料は取らず、物販収入などで賄ってきたが、物価高の影響も受け、昨年は赤字となった。今年は3、4両日に開催が予定され、主催者は来年以降も存続させたいと寄付への協力を呼びかけている。
高槻ジャズストリートは地元商店街を盛り上げようと市民有志らが1999年にスタートさせた。国内外から招いたミュージシャンがJRや阪急電鉄の駅周辺、小中学校のグラウンド、神社の境内などを即席の会場として演奏を披露。これまで、トランペット奏者の日野皓正(てるまさ)さんや、ジャズピアニストの秋吉敏子さんら著名な奏者も出演し、毎年10万人規模の人出でにぎわう。
昨年は2日間にわたり60カ所の会場で約800組のミュージシャンが参加した。日本有数の手づくりジャズイベントの成功例として、自治体やイベント関係者も視察に訪れるなど注目を集める。
市内で喫茶店「JKカフェ」を営む北川潤一郎さん(58)は99年の開始以降、イベントの実行委員会に加わってきた。入場無料を続けてきた理由について、「子どもからお年寄りまで、ジャズが好きな人もそうでない人も気軽に音楽に接することができるイベントにしたい」と話す。
初回以降たびたび出演してきた日野さんも入場無料に賛同してきた。ある時、実行委メンバーが日野さんに「会場には1万人が詰めかけている。1人当たり1000円の入場料をもらってもいいですよね」と話すと、日野さんは憤慨し、「お金を取るなら、おれは出ない」と諭したという。
運営資金は、柱に据えるイベントTシャツの販売収入のほか、地元企業の協賛金や広告料などで賄ってきたが、23年は219万円、24年は750万円の赤字が生じた。特に24年は、Tシャツの販売収入約1900万円に協賛金・広告料なども加えて計4780万円の収入があったが、物価高のあおりも受け、運営費は5530万円に膨らんだという。
27回目となる今年は会場を52カ所に、出演者も約680組に抑えた。また、使用料の高い施設の利用を減らしたほか、無料周回バスの車中で演奏を披露する名物企画を取りやめた。
クラウドファンディング(CF)も活用し、CFサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」で、昨年の赤字額と同じ750万円を目標に5月7日まで資金を募っている。返礼品として、限定カラーのイベントTシャツなどを用意している。
北川さんは「みんなの善意でここまで続けることができた。今後も続けたいが、これ以上の赤字は出せない」と頭を悩ませている。
ライブの出演者やスケジュールは公式サイトで紹介されている。【峰本浩二】
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