天皇ご一家、6月に沖縄で戦没者慰霊へ 愛子さまは初の沖縄訪問

2025/05/07 15:53 

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 宮内庁は7日、天皇、皇后両陛下が6月4、5日に沖縄県を訪問されると発表した。両陛下の長女愛子さまも同行する。ご一家そろって国立沖縄戦没者墓苑(糸満市)などで供花し、戦没者を慰霊。戦争体験者や語り部との懇談も予定されている。愛子さまの沖縄訪問は初めて。

 ご一家は4日に糸満市に向かい、戦没者墓苑で供花。沖縄戦の戦没者ら24万2225人(2024年6月23日現在)の名前を刻んだ「平和の礎(いしじ)」などを見学する。5日は那覇市で、学童疎開船「対馬丸」沈没の歴史を伝える対馬丸記念館や慰霊碑「小桜の塔」を訪ねる。19年に火災で焼失し、復元作業が進む首里城も視察する。

 戦後80年の今年、両陛下の慰霊訪問は4月7日の硫黄島(東京都小笠原村)から始まっている。今後、広島や長崎での慰霊も調整されている。

 沖縄に愛子さまが同行する背景には、慰霊や平和への思いの継承を大切にする両陛下の考えもあるとみられる。天皇陛下は2月の記者会見で「戦後80年という節目を迎え、愛子にも、戦争によって亡くなられた方々や、苦難の道を歩まれた方々に心を寄せていってもらいたい」と述べていた。

 両陛下の沖縄訪問は、22年10月に宜野湾市で「国民文化祭と全国障害者芸術・文化祭」の開会式に出席して以来。この時も戦没者墓苑で供花した。【山田奈緒】

毎日新聞

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