将棋・名人戦の前夜祭で歓迎ムード 地元の小学生「オーラがある」

2025/05/08 21:02 

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 藤井聡太名人(22)に永瀬拓矢九段(32)が挑む将棋の第83期名人戦七番勝負の第3局(毎日新聞社、朝日新聞社主催、大和証券グループ協賛、大阪府泉佐野市など地元共催、関西エアポート協力)を前日に控え、両棋士は8日、会場のホテル日航関西空港(泉佐野市)で対局室を検分し、前夜祭に臨んだ。前夜祭はファンや関係者ら約170人が出席し、歓迎ムードに包まれた。

 前夜祭で同市の千代松大耕市長が「市にとって大変名誉で、市民が将棋の素晴らしさを共有できる」と歓迎し、特産の泉州タオルを贈った。地元のキッズ将棋クラブに所属する小学6年の大重勇太さん(12)と福田朔馬さん(11)が両棋士に花束を贈呈し、「かっこよかった」「オーラがある」と感激していた。第2局までは藤井名人が連勝しており、永瀬九段は「頑張りたい。ここまで厳しいスコアで来ているが、一局一局ベストを尽くしている」、藤井名人は「集中して対局したい」とあいさつした。

 両棋士が関空を訪れるのは初めてで、前夜祭を前に、大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」のパネルと一緒に記念撮影に応じた。藤井名人は2005年に開かれた愛・地球博(愛知万博)の会場の一つ、愛知県瀬戸市生まれ。取材に対し、「私も行ったみたいですけど、当時小さくて記憶がないところもある。万博がどういう雰囲気なのか気になる」と話した。ミャクミャクについて「これまでにない雰囲気のキャラクターで、見ていると独特の魅力がある」と印象を口にした。永瀬九段は「ミャクミャクを可愛いと言っている人がいて認知度は高い(と思う)」と笑顔を見せた。

 対局室は最上階11階(高さ37メートル)に設けられ、空港島や航空機、連絡橋、大阪湾がよく見える。検分を終え、藤井名人は「新鮮な気持ちで対局に臨めそう」、永瀬九段は「一望でき、景色が素晴らしい」と話した。

 第3局は9日午前9時に始まる。【中村宰和】

毎日新聞

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