万博で「超歌舞伎」 中村獅童さんらと初音ミクが共演 台湾団体も

2025/05/24 18:00 

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 中村獅童さん(52)ら歌舞伎俳優とバーチャルシンガーの初音ミクが共演する「超歌舞伎」が24日、大阪・関西万博で上演された。NTTの次世代通信技術「IOWN(アイオン)」を活用し、台湾の芸能団体「九天民俗技芸団」もリモートで登場。日台の伝統芸能と先端文化による、現実と仮想空間、海をまたいだコラボレーションが実現した。

 超歌舞伎はNTTの技術を用い、松竹などが2016年から上演する人気公演。今回は第1作「今昔饗宴(はなくらべ)千本桜」の特別版が、「EXPOホール シャインハット」で披露された。

 古典歌舞伎「義経千本桜」と初音ミクの代表曲「千本桜」の世界観を融合させた、善悪の戦いの物語。九天民俗技芸団の演者は、海の向こうの神として出演し、台湾の祭礼などで披露される民俗芸能「陣頭」のパフォーマンスで舞台に花を添えた。

 IOWNは、大容量のデータを高速・低遅延で伝送できる通信基盤。NTTは24年8月、日本と海外を結ぶ初の回線を日台間に開通させた。今回の公演では、台湾のホールと万博会場の演者の映像が双方向に送られ、それぞれの舞台で同時に「共演」した。公演は25日も開かれる。【関雄輔】

毎日新聞

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