野球拳の動画もバズること間違いなし？――。世界で大ヒットした動画「ＰＰＡＰ」（ペンパイナッポーアッポーペン）で知られるシンガー・ソングライター、ピコ太郎さんが、松山市の夏の恒例行事「松山野球拳おどり」のプロモーションビデオ（ＰＶ）に出演し野球拳のアレンジ曲とオリジナルの振り付けを披露する。映像は、動画投稿サイト「ユーチューブ」で７月に公開される。

　野球拳おどりは、１９６６年から始まった夏祭り「松山おどり」を盛り上げようと、大正時代に市内で発祥した野球拳を元に７０年に考案された。松山出身の俳人、正岡子規が野球の普及に尽力したこともルーツで、「アウト、セーフ、ヨヨイノヨイ」の掛け声に合わせ、企業や団体などが「連」をつくって市内を練り歩くのが特徴だ。

　ＰＶは、野球拳おどりが今回で６０回目の節目を迎えるのを記念して、市と松山商工会議所でつくる実行委員会が制作。２０２１年にピコ太郎さんのプロデューサーでタレントの古坂大魔王さんが、野球拳おどりの楽曲を総合監修した縁で今回、実現した。ＰＶは約５分間で、松山城や道後温泉などをロケ地に毎年おどりに参加している市民らもエキストラとして出演している。

　ピコ太郎さんが１６年に発表した動画「ＰＰＡＰ」は米国などの音楽チャートにもランクインするなど世界を圧巻。実行委は「インバウンド需要も増えているので、海外でも注目されたらうれしい」と期待している。

　松山野球拳おどりは８月８～１０日、大街道商店街や城山公園など市内中心部の各会場で開かれる。ピコ太郎さんも参加予定で、最終日には、歌手のＭａｙＪ．さん、鈴木亜美さんらのステージもある。【広瀬晃子】