幹線道路でレベル2の自動運転、愛知県が運行エリア拡大へ

2025/06/17 14:17 

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 愛知県は17日、名古屋市内で実施する自動運転車両の定期運行について、運行エリアを拡大し、車両を増やすと発表した。

 交通量の多い都市部で、幹線道路で走行する車のスピードに合わせた自動運転車両の定期運行は全国初で、2024年10月から25年3月まで実施。

 その際、県の新興企業育成拠点「ステーションAi」(昭和区)と名古屋駅付近を結ぶ2地点で運行した。今年10月からは、総合校舎スパイラルタワーズ(中村区)と愛知芸術文化センター(東区)も乗降地に加えた周回ルートに拡大する。

 運転席にセーフティードライバーが乗り、状況に応じて操作する「レベル2」の自動運転で、10月からは2台で実施する。運行はNTTドコモなどの企業グループに委託。北米を中心に35万回以上の自動運転走行の実績を持つ米メイ・モビリティーの日本法人が車両を提供し、名鉄バスが支援する。トヨタ自動車のミニバン「シエナ」をベースにした車両を使う。

 8~11月には高速バス路線の自動運転化を目指し、レベル2の状態で、高速道路でも大型観光バスタイプの車両で走行実証する。

 県は16年度から、自動運転の実証実験を行っている。大村秀章知事は定例記者会見で「自動運転に関する法律など国の整備が前提条件だが、ニーズは確実にある。レベル4(運転席無人走行)に向けて取り組みを加速させたい」と語った。【真貝恒平】

毎日新聞

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