うそをついて公務を欠席し、大阪・関西万博のイベントに参加したとして、大阪府藤井寺市議会は１８日、生田達也市議（５４）に対する辞職勧告決議を可決した。決議に法的拘束力はなく、生田市議は辞職しない意向を示している。大阪維新の会に所属していたが、１７日付で党から除名処分を受けた。

　決議などによると、生田市議は６日午後にあった市議会委員会を体調不良を理由に欠席したのに、万博会場でイベントに参加したことが発覚した。

　市議会の聞き取りに「病院で注射を打ってもらい、１時間くらい横になったら体調が良くなった」と答えた。しかし、病院に行ったことを説明できず、最後は体調不良は虚偽だったと認めた。決議は「公人としての資質を著しく欠くもので、信用失墜の責任は重大だ」などと批判した。

　生田市議は議場で「市民を欺く行為をしてしまい、誠に申し訳ない」と謝罪した。取材に対し「設立に関わった水産会社が万博に出展しており、そこに立ち会った。市内の寺のＰＲもした」と釈明。議員辞職は否定し、無所属で活動をする意向を示した。

　大阪維新の会の横山英幸代表代行（大阪市長）は１８日、報道陣の取材に対し、生田市議を除名処分とした理由について「事実と違う説明をしたことを重く受け止めた」と述べた。【塩路佳子、鈴木拓也】