経営陣の叱責問題「役員の心構え刷新」 JR西日本の倉坂新社長会見

2025/06/18 21:44 

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 JR西日本の社長に18日、倉坂昇治氏(63)が就任した。この日行われた株主総会後の取締役会で承認された。倉坂氏は記者会見に臨み「身の引き締まる思い。鉄道の安全性向上を基盤に、インフラ企業の責任を果たしたい」と述べた。前社長の長谷川一明氏(68)は代表権のある会長に選任された。

 倉坂氏は1985年国鉄に入り、主に在来線の運行管理を担う近畿統括本部の大阪支社長や、福知山線脱線事故の被害者対応責任者などを歴任した。

 会見で、大雪による輸送障害を受けた23年1~2月の会議で経営幹部のパワハラや、長谷川氏による社員を萎縮させる発言があった問題について、倉坂氏は「大変申し訳ないこと。内部通報以降、研修などを受け、役員の心構えも刷新した。今後もこの取り組みを重ねたい」と話した。

 一方、中国に返還予定になっている和歌山県白浜町の「アドベンチャーワールド」のジャイアントパンダ4頭について、ラッピング列車「パンダくろしお」を運行しており、「大変残念。パンダがいてくれたことに感謝し、また帰ってきてほしいという気持ちを示すために勉強中だ」とした。今後は特急に乗れば、パンダに会えるという誤解が生まれないよう注意したいとしている。【小坂春乃】

毎日新聞

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