「近年ない」2週間弱で1000回超の地震 トカラ列島の海底で何が
震度6弱を観測した鹿児島県・トカラ列島の十島村では6月21日から地震が続き、震度1以上の地震は2週間弱で1000回を超えた。トカラ列島は過去にもたびたび群発地震が起きてきたが、気象庁によると、短期間にこれほどの頻発は近年例がないという。
気象庁によると、小宝島周辺では、2021年12月に1カ月間で308回、23年9月に346回の群発地震があった。一方、今回は7月3日午後4時時点で1031回を数え、既に過去2回の約3倍。なお収まる兆候はない。
一帯の海底地形に詳しい熊本大の横瀬久芳准教授(海洋火山学)によると、トカラ列島があるユーラシアプレートの下にはフィリピン海プレートが年6センチほどの速さで沈み込んでいる。小宝島と悪石島の間近くの海底では、フィリピン海プレートの上に九州ほどの広さの巨大な海底台地「奄美海台」が乗っている。この衝突を受けてユーラシアプレートは常にひずみがたまりやすい状態という。
加えて両島の間に2本の活断層があり、そこにひずみがたまることで地震が活発化しやすいと指摘。今回は南方の活断層も影響し、地震回数が増えているのではないかとみる。横瀬さんは「2~3週間ほどは同程度の揺れを伴う地震活動が続く可能性がある」と注意を呼びかける。
一方、京都大防災研究所の西村卓也教授(測地学)は「活断層に刺激を与え続ける外部からの要因がある」と指摘する。伊豆諸島で過去に火山活動に起因する群発地震が起きており、トカラ列島でもマグマの活動が影響している可能性があるという。
また近年の群発地震の震源が小宝島付近を境に東西に大別されると分析。今回の一連の地震はまず東側で活発化し、徐々に落ち着いた後、西側でも増え始めたとみられ、「二つの群発地震が連続して起きているように見える」と話した。
トカラ列島近海の活断層は分からないことが多い。政府の地震調査研究推進本部が評価を行った活断層はなく、長さも不明確だ。西村さんは「最大でどの程度の規模の地震が起きるかを想定するのは難しい」と語った。【高橋由衣】
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