「戻ってきてくれー!」泣き叫ぶ声 知床観光船事故、初の洋上慰霊
北海道・知床半島沖で2022年4月に乗員乗客26人が死亡・行方不明になった観光船「KAZU I(カズワン)」の沈没事故で、被害者家族が13日、事故現場近くの洋上で犠牲者に献花し、慰霊した。洋上慰霊を営むのは初めて。参加者は愛する家族の名前を何度も呼び、祈りをささげた。
洋上慰霊は、事故直後から行方不明者や遺品を捜索してきた地元漁師らボランティアグループが「人目を気にせず、被害者家族だけで静かに慰霊できる機会を作ってあげたい」と企画。全国から寄付を募り、船のチャーター費や家族の交通・宿泊費など1400万円超を調達した。
参加したのは、死亡・行方不明となった乗客14人の家族ら40人。遺体や遺骨が見つかった啓吉湾の海岸に上陸して慰霊したほか、カズワンが沈没した「カシュニの滝」近くの海に献花した。海上には「迎えに来たよ」「戻ってきてくれー!」と泣き叫ぶ声が響いた。
犠牲者の家族でつくる「家族会」副代表を務める福岡県の女性(58)は「いつも遠くから祈るか、声を殺して泣くことしかできなかったが、家族の魂に呼びかけ、思う存分話すことができた。感謝してもしきれない」と涙ぐんだ。
洋上慰霊に向け寄付を募った捜索隊代表の漁師、桜井憲二さん(62)は「今日を迎えられたのは、寄付してくださった全国の皆様のおかげ。仲間を含め、日本中の皆様の優しさを誇りに思う」と述べた。
事故を巡っては24年10月、釧路地検がカズワンの運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長(62)を業務上過失致死罪で起訴。初公判の見通しは立っておらず、乗客家族らが同社と桂田被告に約15億円の損害賠償を求めた訴訟は札幌地裁で争われている。
犠牲者26人のうち、20人が死亡、6人は行方不明のまま見つかっていない。【伊藤遥、和田幸栞】
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