神奈川選挙区、作業ミス連発で開票大幅遅延 投票率向上が影響か

2025/07/22 06:15 

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 20日に投開票された参院選は神奈川県内の各地で開票トラブルなどが相次ぎ、開票終了の予定時刻を大幅に超えた。終了が翌21日午前10時にずれ込む例もあるなど、全国の都道府県の中でも遅れが目立った。単純ミスに加え、投票率が大幅に向上したことで作業が膨大になったことが背景にあるという。

 川崎市では、投票者数の算出に使った表計算ソフトの設定を誤り、全7区で不在者投票や在外投票が二重計上される事態が発生。投票箱を開いて目視確認した投票用紙の数と大幅に異なり、原因調査などに時間を要した。市内の開票終了は、選挙区で予定時刻より2時間以上過ぎた21日午前4時10分に、比例代表は約3時間後の同日午前6時1分となった。

 厚木市でも比例代表の開票作業で、職員が投票用紙の一部をシステムに入力し忘れたり、打ち間違いをしたりして投票者数と一致しないトラブルが発生。票の数え直しなどで、終了時刻は予定より6時間以上過ぎた21日午前10時になった。

 横浜市でも一部の投票所で投票者の数え間違いがあったのに加え、投票率が上昇し、一部の開票所で作業に時間を要した。前回2022年並みの人員で作業に当たったといい、選挙区の開票終了が予定より1時間半以上過ぎた21日午前3時15分になった。

 ◇投票率60.30%に修正

 これらのトラブルを受け、県選挙管理委員会は21日、神奈川選挙区の投票率を60・36%から60・30%に修正した。当日有権者数は771万2688人。【蓬田正志】

毎日新聞

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