「公判、十分に公開を」 有識者ら、地裁に要望書 安倍元首相銃撃

2025/07/26 06:45 

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 安倍晋三元首相銃撃事件で殺人罪などに問われている山上徹也被告(44)の裁判員裁判を巡り、研究者や弁護士らで作る「司法情報公開研究会」は25日、十分な傍聴機会の確保を求める要望書を奈良地裁に提出した。法廷の映像を届けて別室で傍聴する「ビデオリンク方式」や、傍聴券のチケット方式での配布を求めている。

 要望書では、事件を巡ってさまざまな陰謀論が拡散しているとし、「公判の公開が不十分になれば、事実を基に陰謀論を打ち消すことはますます困難になる」と訴えている。

 研究会によると、ビデオリンク方式は2001年6月に大阪教育大付属池田小学校(大阪府池田市)で児童8人が殺害された事件の公判で、遺族向けに実施された前例があるという。

 共同代表を務める佛教大の大貫挙学(たかみち)教授は奈良市内で記者会見し、「開かれた裁判でさまざまな角度から事実を検証できるようにすることは、成熟した社会では必要だ」と話した。【田辺泰裕】

毎日新聞

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