「石破カラー」随所に 長崎平和式典で「最後の被爆地」願う
石破茂首相は9日に開かれた長崎市の平和祈念式典のあいさつで、長崎原爆で被爆しながらも救護活動に奔走した医師、永井隆博士(1908~51年)の著書の一部を引用した。「ねがわくば、この浦上をして世界最後の原子野たらしめたまえ」という一文には、原爆によって奪われたかけがえのない多くの命の尊さや、悲惨な姿と変わり果てた街の惨禍を訴え、長崎を最後の被爆地に、という切なる願いが込められている。
首相は引用後に「長崎と広島で起きた惨禍を二度と繰り返してはなりません」と強調した。太平洋戦争末期に激戦地となった硫黄島(東京都小笠原村)や「ひめゆり平和祈念資料館」(沖縄県糸満市)を訪問したことも紹介。首相は「80年前、この国で何が起きたのか。戦争の実態と悲惨さ、原爆被害の過酷さを決して風化させることなく、記憶として継承していかなければならない」と力を込めた。
6日にあった広島市の平和記念式典でも広島で被爆した歌人の短歌を引用しており、首相周辺は「いずれも首相の発案で、地元に寄り添いたいという強い思いからだ」と引用の意図を明かす。首相として2022年の岸田文雄首相以来2人目となる長崎原爆資料館の視察では、被爆者団体の関係者らとも面会。核廃絶に向けた取り組みと国民の生命や財産を守る安全保障の強化を同時に進めなければならないと訴えた。
戦後80年の節目にこだわりを持ち、首相見解の表明にも強い意欲を示す首相。広島、長崎という被爆地での一連の言動は、こうした「石破カラー」が随所にちりばめられたものになった。【大野航太郎、田崎春菜】
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