熊本地震「10年」刻む事業 熊本城での復興イベントに5500万円

2025/08/25 18:58 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 2016年4月の熊本地震から来年で10年となるのに合わせ、熊本市は復旧・復興の歩みを振り返り、未来に教訓をつなぐための関連事業を実施する。熊本城での季節ごとの復興イベントや特別防災訓練などを計画している。25日発表の一般会計補正予算案に関連経費を盛り込んだ。

 熊本城での復興イベント「熊本城REVIVAL2026」には5500万円を計上した。春(26年4~5月ごろ)に復旧の記録を紹介する企画展を開く他、夏(8月ごろ)には石垣をライトアップしての夜間開園を予定する。秋(10月ごろ)には城近くの花畑広場で、他の被災自治体とともに飲食物販の催しを開くとしている。

 特別防災訓練は、帰宅困難者支援や物資拠点運営、捜索救助など実践的な内容を各地で実施することにしている。発災48時間以内に避難所にトイレ(T)、キッチン(K)、ベッド(B)を整備するためのTKB48避難所訓練も計画し、合わせて2320万円を盛り込んだ。

 他の主な事業は、地震当時の記録映像収集(260万円)▽パンフレット作成(200万円)▽復興コンサートなどの催事開催(5000万円)▽農水産品を販売する復興マルシェ(500万円)――など。

 大西一史市長は「10年の節目に向けたさまざまな施策を着実に進め、安全・安心で災害に強くしなやかなまちの実現に向け引き続き全力で取り組んでいく」と述べた。一般会計補正予算案は9月1日開会の市議会定例会に提案する。【中村敦茂】

毎日新聞

社会

社会一覧>