神戸刺殺 3年前の執行猶予に専門家「保護観察付ける必要あった」
神戸市のマンションで住人の会社員、片山恵さん(24)が刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された谷本将志(まさし)容疑者(35)=東京都新宿区=が、5年前にも別の女性につきまといをしていたことが捜査関係者などへの取材で判明した。3年前には同種事件の判決で、再犯の恐れを危惧されていた。今回を含む事件を専門家はどう分析するのか。
谷本容疑者は22年、神戸市内のマンションで別の住人女性の首を絞めたなどとして傷害罪などに問われ、同年9月に神戸地裁で執行猶予付き判決を受けた。近畿大法学部の辻本典央教授(刑事訴訟法)はこの判決について、「保護観察を付ける必要があったのではないか」と語る。保護観察は、罪を犯して執行猶予となった人が保護観察官や保護司と定期的に面会し、助言・指導を得ながら更生を図る制度だ。
辻本教授によると、恋愛・性的な感情が絡んだ事件の容疑者は一般に再犯率が高い。保護観察中であれば精神的なカウンセリングの受診などを義務づけることができ、行動に制約が生まれて再犯の抑止が期待できるという。
女性の後をつける行為を繰り返していた容疑者については「何らかの理由で、自分自身の衝動や行動を制御することができなかったのではないか」と話した。
新潟青陵大大学院の碓井真史教授(社会心理学)は「容疑者は相手に好意を伝える方法が一般常識とかけ離れた『認知のゆがみ』があるようにみえる」と話す。この場合、ストレスをためた時などに妄想にふける機会が増え、相手の心情を考慮しない行動を起こしやすくなる傾向があるという。
本人にはつきまといなどの行為が悪いことという自覚がないことから、厳罰化による再犯防止は期待しづらい。このため碓井教授は「執行猶予中や刑期を終えた後に継続してカウンセリングを受けるのが理想だろう」と語る。
例えば、大阪府警は警察庁の方針に基づき、ストーカーなどの加害者に医療機関での受診を勧める取り組みを21年から始めた。府警だけでなく府や検察、医療・教育機関と連携して情報を共有し、再発防止を図っている点が特徴だ。ただ、こうした支援は強制力がない。碓井教授によると、治療などに対応できる人材も不足しているという。
碓井教授は「身勝手な考えが膨らんで実行に移すリスクを減らすために、本人を孤立させない支援が大切だ。刑罰を与えるだけで改善できる問題ではない」と話す。【柴山雄太、斉藤朋恵、前田優菜】
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