大川原化工機の冤罪事件は「警視庁全体の問題」 都公安委員長

2025/09/25 16:12 

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 東京都公安委員会の広瀬道明委員長は25日、警視庁本部(千代田区)で開かれた署長会議で、化学機械メーカー「大川原化工機」(横浜市)を巡る冤罪(えんざい)事件について「あってはならないこと。警視庁全体の問題としてとらえ、反省と教訓を元に新しい組織文化、職場風土を醸成する機会にしてもらいたい」と要望した。

 都公安委は、警察運営の独善化を防ぐために民間出身者らで構成する組織。警視庁は8月、都公安委の意見も踏まえ、公安部の捜査指揮系統に機能不全があったとする検証報告書を公表した。

 広瀬委員長は「警視庁を管理するという使命、役割から厳正に対処した」と説明。検証結果で強調された「公安部特有の問題」にとどまらない対応を求めたほか、再発防止策について「確実に実施されるようチェックしたい」と述べた。

 一方、警視庁の迫田裕治警視総監は「捜査権の重みを肝に銘じ、『基本に忠実に』を徹底してほしい」と訓示した。【松本惇】

毎日新聞

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