「経験したことない暴風・高波の恐れ」 台風22号、想定以上に発達

2025/10/08 20:17 

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 非常に強い台風22号は8日、東京・伊豆諸島に向かって北寄りに進んだ。気象庁は同日夕、伊豆諸島の八丈町(八丈島)と青ケ島村(青ケ島)に暴風と波浪の特別警報を発表。「最大級の警戒が必要」として、暴風が吹く前に避難するよう求めた。

 9日明け方から朝にかけて最も接近する見通しで、伊豆諸島では線状降水帯が発生して大雨となる恐れもある。気象庁によると、伊豆諸島に暴風と波浪の特別警報が出るのは初めて。

 台風は高い海面水温などが影響し、想定以上に発達したという。8日午後6時時点で、青ケ島の南西約250キロをゆっくりと北北東に進んでいる。中心気圧は935ヘクトパスカルで、中心付近の最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートル。中心から半径130キロ圏は風速25メートル以上の暴風域となっている。

 伊豆諸島では9日に最大瞬間風速70メートルの猛烈な風が吹く見込みで、住居が倒壊する恐れがある。今後は利島(としま)村や新島(にいじま)村など、伊豆諸島の他の地域にも特別警報が出る可能性がある。

 記者会見した気象庁予報課の立原秀一課長は「これまで経験したことがないような暴風、高波の恐れがある。頑丈な建物に移動し、屋内では窓から離れて」と呼びかけた。【最上和喜】

毎日新聞

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