容疑者は24年夏まで勤務 侵入経路調べる 埼玉の老人ホーム殺人

2025/10/15 21:01 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 埼玉県鶴ケ島市の老人ホームで入居者の女性2人が殺害された事件で、うち1人に対する殺人容疑で逮捕された木村斗哉(とうや)容疑者(22)は、2024年7月までこの施設で働いていた。県警によると、これまでのところ入所者や施設との目立ったトラブルは把握されていないという。

 亡くなった上井アキ子さん(89)の家族は15日、県警を通じてコメントを発表した。「突然の出来事に非常に混乱している」とした上で「どうして母が亡くならなければならなかったのか、どんなにつらい思いをしただろうか、考えるほど悔しく、悲しみをこらえることができません」と思いをつづった。

 一方、木村容疑者は埼玉県熊谷市内のアパートで1人暮らしをしていたとみられる。同じアパートに住むアルバイトの男性は「近所付き合いがないので容疑者のことは知らなかった。アパート内ではトラブルなども聞いたことはない」と驚いた様子で語った。

 県警によると、老人ホームの出入り口は複数あり、侵入経路を調べている。被害者2人が入っていた個室の鍵はかかっていなかったという。ある施設関係者は「室内で何かあったら困ることもあるので、鍵をかけていない入居者が多かった」と話した。【仲村隆、隈元浩彦、洪玟香】

毎日新聞

社会

社会一覧>