総延長1.6キロの大規模地下壕跡で天井崩落、公開中止 千葉・館山

2025/11/18 15:02 

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 千葉県館山市の戦争遺跡「赤山地下壕(ごう)跡」(同市宮城)で天井の一部が崩落し、一般公開が中止された。再開のめどはたっていない。全国的にも大規模な地下壕だが、2023年にもモルタルの剥落で約1年半にわたって公開中止となり、修復工事を終え今年4月に再開したばかりだった。

 市教育委員会によると、今月6日午前9時ごろ、市の指定業者が目視点検で見つけた。入り口から10メートルほど進んだ天井部分の岩が長さ2~3メートル、幅60~70センチにわたって崩落していた。

 23年8月には別の場所で天井部分のモルタルの剥落が確認されたため、市教委は約500万円をかけて修復した。今回の崩落はさらに規模が大きいという。

 赤山地下壕は旧館山海軍航空隊基地(現海上自衛隊館山航空基地)に近い、標高約60メートルの丘の中に掘られている。これまでの調査で確認された総延長は約1・6キロで、網の目状に掘られた壕内には発電設備や病院施設、士官の部屋などの跡が残っている。市は約250メートルの見学コースを設定し04年に一般公開。これまでに40万人以上が見学に訪れていた。【岩崎信道】

毎日新聞

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