母親「徹也は優しい子」 山上被告は眉間にしわ寄せ 安倍元首相銃撃

2025/11/18 16:12 

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 安倍晋三元首相銃撃事件で起訴された山上徹也被告(45)の裁判員裁判で、証人出廷した被告の母親は「私がしっかりしていれば、徹也の人生も台無しにならず、安倍さんも議員として活動していたと思う」と述べたうえで、「徹也は優しい子です」と話した。

 母親は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に入信し、多額の献金を繰り返してきた。事件後、「宗教2世」は社会的な注目を集めることになるが、被告は「良かったのか悪かったのか、分からない」と述べたことが明らかになっている。

 母親はこの被告の発言を取り上げ、「徹也は同じ境遇にいる苦しい人のためにそういうことをしたのだと考えると、その発言は理解できます」と話した。

 そのうえで母親は「徹也は、根は悪くないんです。自殺未遂をしたときに生命保険金を残して。私が気づかず、徹也に本当に申し訳ないと思っています」。母親はさらに続けた。

 「私がちゃんと対応していればこんなことにはなりませんでした。徹也には申し訳ないと思います」

 母親がこれらを述べる間、被告は眉間(みけん)にしわを寄せていた。目線は下げたままで、母親を見ることはなかった。【田辺泰裕】

毎日新聞

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