韓国の担当省幹部、長生炭鉱視察へ 遺骨収集の方法検討 人骨発見で

2025/11/18 17:36 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 韓国政府は18日、戦時中に183人の朝鮮半島出身者や日本人が犠牲になった山口県宇部市の海底炭田「長生(ちょうせい)炭鉱」を視察するため、行政安全省の幹部らを派遣すると発表した。2025年8月に初めて人骨が見つかった現場などを確認する。現地調査によって今後の遺骨収集の方法などを検討する。

 韓国政府は19年にも、この問題を統括する行政安全省傘下の「過去史関連業務支援団」の担当課長らを現地に派遣した。今回は張銅洙(チャンドンス)団長が自ら視察する。行政安全省は「遺骨の発掘によって犠牲者や遺族への関心が高まっている中、韓国政府が直接、現場で炭鉱の坑口などを確認し、支援できる方策を模索するため」と説明している。

 長生炭鉱の調査を巡り、日本政府は、潜水作業が困難なことなどを理由に後ろ向きの姿勢を示してきた。日本の市民団体が25年8月に独自に潜水調査をし、複数の人骨を発見した。

 日本の国会議員でつくる日韓議員連盟と、韓国の国会議員で構成する韓日議員連盟は今月16日の合同総会で、人骨の身元確認に向けて両国会が積極的に関与すると表明。長生炭鉱への関心が高まっている。【ソウル福岡静哉】

毎日新聞

国際

国際一覧>