福岡小型機墜落 国交省、不明機による事故と断定 運輸安全委調査へ

2025/11/18 22:43 

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 18日午前10時45分ごろ、福岡県八女市星野村で「小型機のようなものが落ちた。ドンという音がした。黒煙が出ていた」と119番があった。福岡県警などによると、大分県境に近い山中で、大破した機体と乗員とみられる性別不明の3遺体を発見した。京都市在住の機長ら男性3人が乗った小型機が18日午前に佐賀空港(佐賀市)を飛び立った後、行方不明となっており、国土交通省はこの小型機による事故と断定し、運輸安全委員会が航空事故調査官2人を指名した。福岡県警は墜落したとみて身元の確認などを進める。

 国交省などによると、小型機は単発プロペラ機「シーラスSR20」(全長7・92メートル)で個人所有。関係者によると、飛行計画で搭乗者として記載があるのは、マツノタイジさん▽ツジタイゾウさん▽オカモトアキラさん――の3人で、マツノさんの所有機とみられる。

 佐賀県佐賀空港事務所などによると、3人が乗った小型機は18日午前10時13分に佐賀空港を離陸し、大阪府八尾市の八尾空港に向かっていた。だが、約20分後の午前10時31分ごろ、救難信号が出たため、国交省は救難活動を開始。レーダーからも消え、無線で呼びかけたが応答がなく、行方不明となった。

 その後、119番の情報などに基づいて福岡市消防局の隊員が午後0時半過ぎにヘリコプターで山中に降下し、山の斜面で性別不明の3人を発見。午後2時40分ごろ、現場に到着した警察官がその場で死亡を確認した。

 近くにあった機体は粉々に損壊していたり、焼けていたりして原形をとどめておらず、機体番号も確認できていないという。福岡県警は19日以降に実況見分して墜落の状況などを調べる方針。運輸安全委の調査官も19日に佐賀空港に向かい、関係者からの聞き取りなどの調査を始める。【山口響、金将来、栗栖由喜、谷由美子、西貴晴、久野洋】

毎日新聞

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